軟部外科会陰ヘルニア 前のページへ戻る >>
会陰部の筋肉が薄くなることにより、肛門周りのスペースに直腸や膀胱などがとび出してくる疾患です。
初期には肛門の横や下が膨れたり、便が出にくくなって、しぶりや何度も排便姿勢をとるといった症状がでます。
進行すると腫れが大きくなり、便や尿が出なくなったり、直腸が傷ついて出血することもあります。
一般的な診断・治療の流れ
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来院
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問診便が出づらい、しぶりがある、肛門の横が膨らんできた
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検査直腸検査、レントゲン検査、血液検査、エコー検査
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必要に応じて排便処置やカテーテルでの排尿処置
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手術ヘルニア内容を環納し、ヘルニア孔を閉じる
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入院(術後管理)
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退院
一時的には、便軟化剤や便のかき出しなどの内科治療で症状を軽減できますが、ヘルニアは自然治癒することはありません。時間が経つごとにヘルニア孔は拡大していくことが多く、尿が出せなくなったり直腸穿孔を起こせば致命的になる可能性があるため、治療には外科手術が必要となります。
手術にはいくつかの手法があります。生体内組織を使う方法として、肛門周囲の筋肉と靭帯を寄せて縫い合わせる筋縫合整復術や、骨盤部の筋肉を反転させてフラップを形成する内閉鎖筋転移術、総鞘膜を筋肉を縫合して隔壁を形成する方法などがあり、他にはプロリンメッシュなどの人工物を筋肉の代用として縫合しヘルニア孔を塞ぐ方法もあります。弱くなった筋肉に裂け目が出来ることによって起こる病気のため、まれに手術後反対側や、周囲の別の部分でヘルニアが再発することもあります。
また未去勢の犬では男性ホルモンが発生要因の1つとなる為、去勢手術も同時に行います。