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呼吸器症状を起こしている基礎疾患を見つけ出すのに役立ちます。また、CRP(炎症マーカー)を測定することによって炎症の存在を早期発見することができます。


トイ犬種、小型犬、および肥満犬に多い病気です。「ガーガー」というガチョウの鳴き声の様な咳をするのが特徴です。正常な気管は軟骨によって支えられていますが、気管虚脱では軟骨の変性に伴い気管が潰れるため、呼吸困難になってしまいます。気管の潰れ方が大きいほど症状も重篤になります。気管虚脱は進行していくため、症状が軽いうちに診断し軟骨の保護を行うことや、体重を適正に管理することで進行を抑えることができると考えられています。


● 猫喘息
人の喘息と似た疾患が猫でも知られており、猫喘息と呼ばれています。原因としてはダニなどのアレルゲンやストレスなどの関与が疑わしいと考えられています。喘息発作は夜中から明け方に起きることが多く、またアレルギーが関与している場合は季節性が現れることもあります。アレルゲンが関与している場合は、それを排除することによって症状が改善します。原因の除去が難しい場合や原因が特定されない場合には、気管支拡張薬やステロイド剤を用いて症状を管理します。
● 犬の呼吸器感染症
ケンネルコフあるいは犬伝染性気管気管支炎などと呼ばれていた感染症です。近年では、多くの病原体の混合感染であるという病態が明らかになってきたため、犬の呼吸器感染症という名称が用いられるようになってきました。犬パラインフルエンザウイルス、犬アデノウイルス2型、気管支敗血症菌などに加えて、細菌やマイコプラズマなどの混合感染によって引き起こされます。多頭飼育での発症が多く、発症した犬との接触によって感染します。発作性の咳が主な症状ですが、重症になると鼻汁や元気食欲の低下なども見られます。罹患してしまった場合、ネブライザー(吸入器)での治療や抗菌薬を用いた治療を行います。犬の呼吸器感染症の主な原因
ウイルスはワクチン接種によって発症時の症状を軽減することが可能です。